鮮度抜群の「石ゴカイ」を産地から直送!新鮮そのもの!!
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「いきいきゴカイ マスオくんストーリー」ゴカイ一筋四半世紀!  〜国産ゴカイづくりに誇りを持って
蒲江猪串浦 増尾商店
大分県南部の佐伯市は県内でも、地理的に温暖な気候の土地ですが、 その中でも黒潮の影響などで、更に温暖な気候の蒲江にその養殖場はあります。

以前は県内各地に何軒かあったゴカイの養殖場も、休止して久しく、 地理的・気候的条件に恵まれたこの養殖場だけが、大分県内でだだ一軒となったそうです。

釣りエサといえば「ゴカイ」というのが当たり前だった昔と違い、 人工えさや擬似餌など、販売店が扱いやすいエサの種類が増えてきたこと、 また、韓国からの輸入に始まった「青ケブ(チョウセンゴカイ)」の 低価格なゆえの増加など、数年前より国産ゴカイの将来には難問が立ちふさがってきました。

蒲江猪串浦の(株)増尾商店は、そんな逆風の中、あえて安心・安全にこだわり続けて、国産ゴカイ養殖一筋41年ということです。
猪串湾養殖場全景養殖場看板
ゴカイ養殖事始め
もともとの家業は海運業だったという増尾さん。
なぜ「ゴカイ」の養殖業を始められたかを聞きました。

家業の海運業からの転換
時代の変化による家業の経営不振
家業の海運業は主に周辺地域への燃料の運送を中心としてきたが、
道路などのインフラの整備、生活構造の変化により、運送量が激減し、
東京の大学から故郷へ帰ってきた現社長は重大な決断を下す必要に迫られた。

廃業と起業
所有する船舶を売却し、海運業を廃業とする事を決意。
船舶を売買した金額に借金を足して、ゴカイ養殖の設備を整えた。

たどり着いた周年出荷
通常ではゴカイの産卵期には出荷できない。
努力と工夫で克服し、周年出荷を確立した。
ゴカイのごかい??
沖縄へ出張した際、当地では「ゴカイ」といえば「青ケブ」を指す事にショックを受け、 釣りエサの王者として、国産の石ゴカイの地位向上したいという思いが強くなったそうです。

また、販売店などで販売されている「ゴカイ」の鮮度が低く、 釣り人も満足していない という事実を受け、 鮮度の良い「ゴカイ」を入手したい方に直接届け、 本来の「ゴカイ」の良さを感じて欲しいとwebサイトでの直売を開始したという事です。

この思いは、広報誌「ゴカイのごかい」に随時掲載の予定との事で楽しみです。

いかにして顧客の手元まで 鮮度を保った「いきいき」で「ゴカイ」を届けるかに関しては研究熱心で、
その詳しくは企業秘密との事。
今後の展開はと訪ねると、「さあ、、、」といって笑っていました。
増尾氏
広大な養殖場
訪れたのは全6棟、合計すると約1800平方メートルの広大な養殖場。 約60面の養殖池のそれぞれは、コンクリートによってプールのように仕切られ、 底にはこまかな砂利が敷き詰められています。

「広いですねー。」と問うと、
「これだけあったら相当儲かるやろーとよく言われるんですよ。」
「でも、うちは出荷まで半年ほどかけますからねー、この広さでもあんまり儲からないですねー。」

促成栽培のような手段は一切使わず、ゴカイの自然な成長にまかせているため、時間がかかり、収量は少ないが、 身が堅く、しっかりとしたゴカイが収穫できるということです。
養殖場養殖場養殖場
フナムシが行き交う
養殖場の道向かいにある猪串湾からポンプを使って海水を養殖池に汲み上げ、 一日に2回、人工的な干満を行って、ゴカイ達ができる限り自然の状態で生活できるようにしています。

水を抜いた養殖池(いまは干潮の時間)には大小のフナムシが行き交っていました。 最近は海岸でもあまり多くは見なくなったフナムシ。
「こいつらは池の清掃をしてくれるんんですよ。過剰な餌の残りや死骸などを食べてくれる。 ゴカイと共生しているんです。」
この養殖場という環境の中で、ゴカイとフナムシは助け合って生きているのです。
フナムシ
自然のままに
約半年間、ゴカイが成虫となり出荷された後は、この60面以上の養殖池を順次消毒するのだという事です。
もちろん人工的な化学薬品は一切使用せずに。
その方法は、真水を満たし海水由来の生物を繁殖させないようにするということ。
何日もかかるので、化学薬品を使い消毒する業者が多い中、あくまでも自然にこだわる姿勢は頑固そのものです。

夕方、満潮の時間になり、すぐ前の猪串湾から汲み上げた海水で、養殖池を満たしていった。
餌の時間です。

餌をまくと小さなゴカイたちが、池の砂利の間から、次々と顔をのぞかせて食べていました。
「かわいいでしょう」とわらう増尾さんは、子どもを見るような目でゴカイを見つめていました。
海水を満たす養殖池ゴカイのお食事猪串湾の夕刻